開店・開業祝いのお返しの相場とマナー・内祝いにおすすめの品物
開店・開業祝いのお返しは必要?不要?
開店祝い・開業祝いをもらったら、まず考えることは「お返しは必要なの?不要なの?」ということです。
お返しは必要なパターン、不要なパターンに分かれます。開店・開業をした後にお披露目会をすると思うのですが、お披露目会に参加した場合は引き出物で代用できます。しかし、お披露目会に参加していない人に対しては「半返し」と呼ばれる半額程度の商品を贈ります。人によってはお披露目会に参加していても気持ち程度のお返しをすることもあります。
開店祝い・開業祝いのお返しも必要な場合、不要な場合があるのでわかりにくいですが、きちんと押さえていきましょう。
開店祝いのお返しをお披露目会を開いてする場合のマナー
事前に招待状を送る事
軽食など参加者が楽しめるよう準備を
最後に引き出物をお渡ししよう
開店・開業祝いのお返しの熨斗(のし)やのし紙のマナー
開店祝い・開業祝いをもらった時のお返しの熨斗(のし)、のし紙の書き方の正しいマナーもあります。
デパートには正しい知識を持った店員さんがいます。
開店祝い・開業祝いのお返しを購入する時に相談すると、熨斗(のし)の書き方を丁寧に教えてくれることもあります。ただ、のし紙の書き方でも「内祝い」なのか「御礼」なのか贈る側が決める部分もあります。あらかじめ決めておかないと迷う点もあるので、書く内容を確認しておくといいでしょう。
開店・開業祝いのお返しの熨斗(のし)の表書き
開店祝い・開業祝いの、のし紙の正しい書き方があります。
水引の上部分には、
開店祝いのお返し……「開店内祝」か「御礼」
開業祝いのお返し……「開業内祝」か「御礼」
と書き、水引の下側には社名、店名を記入します。
のし紙は、「内のし」と「外のし」と呼ばれる方法があります。内のしは、のしをかけてから包装紙を使う方法、外のしは、包装紙をかけてからのしを外につける方法です。
外のしは、商品が何の目的で贈るのかはっきりわかります。結婚祝いや出産祝いなど届いた側がすぐに何の目的で贈ったかわかります。内のしは包装紙にのし紙が隠れます。そのため、控えめな贈り物です。
内祝いに最適なのは内のし。ただ、外のしでも贈られた側が何の目的で届いたかわかりやすいので構いません。内のし、外のし、どちらもマナー違反ではありません。
開店・開業祝いのお返しで水引を使う場合は?
開店祝い・開業祝いのお返しの水引は、「蝶結び」を選びます。
水引には2種類あり、蝶結び、結びきりの2つがあります。間違えると恥ずかしいので、水引は何を使うべきか覚えておきましょう。
水引がほどけて結びなおすことができる蝶結びは、繰り返してもいいお祝いに使います。例えば、出産祝い、新築祝い、お祝いのお返し(内祝い)、お正月のおもたせなどです。
ほか、「結び切り」は繰り返したくない退院祝い、弔事などに使います。
開店・開業祝いのお礼状/お返しを手紙・はがきでする場合(テンプレート)
開店祝い・開業祝いのお返しをしたい時、手紙、はがきのどちらでするべきなのかを迷う人も多いでしょう。
お礼をしたい時は、手紙でもはがきでも構いません。決めるのは文章の量。近況までも書きたい時は手紙で、完結に済ませたい場合ははがきにします。
手紙にしてもカードにしても、書きたい内容は3点。
・お祝いへのお礼
・これからの抱負
・おつきあいをお願いする内容
三要素を含めて書くようにします。テンプレートを下に紹介するので、参考にしてみてください。
開店・開業祝いのお礼状/手紙でのお返しの例文・文例
開店祝い・開業祝いの手紙のテンプレートを作成してみました。
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今回、念願のお店のオープンに、心あたたまるお祝いをいただき、本当にありがとうございます。
〇〇様の応援のおかげで、スタートすることができましたことを、心より感謝申し上げます。スタッフ一同、精一杯努力をして、お店を盛り上げてまいります。
これからも、ご指導を賜りますと幸いです。
ささやかな内祝いの品をお届けいたしますので、お納めください。
書中にて御礼申し上げます。
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部分的に変更しながら使ってみてください。
開店・開業祝いのお礼状/はがきでのお返しの例文・文例
ハガキでも上の内容と同じような例文で構いません。
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今回、お店の開店時に、素敵なお祝いをいただき、ありがとうございます。
スタッフ全員で、努力をし、お店を盛り上げていきますので、これからも、応援していただけますと幸いです。
内祝いの品をお届けいたしますので、お納めください。
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手紙よりも短い文章にしました。パソコンなどでレイアウトを整えつつ、イラストを入れたりするとよりよくなります。
開店・開業祝いのお返しの相場とおすすめの品物
開店・開業祝いのお返しの相場は、いわゆる「半返し」です。半返しは、お祝い品としてもらった金額の半額程度を贈るものです。
商品選びは、相手の好みに合わせて行います。
ただ、半返しは一般的な相場です。もし、お披露目会をしていて引き出物としてお返しをしてい場合は、引き出物で名入れギフトを持っていってもらうため、お返しすらせずに省略することもあります。お披露目会に加えてお返しをするのなら、半返しよりも安い商品でも構いません。
開店・開業祝いのお返しでおすすめの品物1:お菓子
お菓子は、いわゆる「消えもの」と呼ばれます。食べてしまって消えるからです。
開店祝い・開業祝いのお返しとしても人気で、相場は1000円くらい。デパ地下で購入できる商品や行列になる人気店のものだと、相手も嬉しいはずです。
選ぶ時には、生ものは避けクッキーやブラウニーなど焼き菓子にすること。相手にアレルギーがある場合は避けること。年配の人や持病のある人にはお菓子だと食事制限で嫌がられる場合もあります。その場合はお菓子以外の商品を選ぶのがいいでしょう。
開店・開業祝いのお返しでおすすめの品物2:カタログギフト
最近、人気になってきているのがカタログギフトです。
開店祝い・開業祝いのお返しで人気のカタログギフトは、注文をすると相手にカタログが届きます。届いたカタログ中から好きな商品を選んで、同封のはがきを贈ることでギフトが相手の自宅に届きます。
カタログギフトはいくつかの種類から好みの商品を選んでもらえます。
お菓子や食品、タオルなど雑貨が中心ですが、カタログによってアクティビティなどの体験型ギフトがある場合や、レストランの食事があるカタログもあります。
開店・開業祝いのお返しでおすすめの品物3:お酒
開店祝い・開業祝いのお返しでおすすめとして、お酒を選ぶ人もいます。普段からお酒を飲む人にとって、お酒を贈ってもらえると嬉しいはずです。
いつもは飲まないような、地ビールの詰め合わせ、ビールサーバーつき、各地の限定ビール、りんごなどフレーバーつき、しその味の焼酎など、特別感あるお酒だと、飲んだことがないお酒だったりして喜ばれます。
後述しますが、お酒にオリジナルラベルをつけて名入れサービスができることもあります。
開店・開業祝いのお返しでおすすめの品物4:タオル
開店祝い・開業祝いのお返しで定番人気はタオル。ショップの名前が刺繍されたタオルのほか、新品のタオルはふわふわとした質感で特別感があります。
デパートで買えるようなホテルで使われているテネリータのタオルのほか、四国の愛媛県今治市の今治タオル、大阪の泉州タオルなど、日本製のタオルを選ぶ人もいます。
タオルは、家庭で使う時、古いものをずっと使っていて買いかえる頻度がつかめないこともあります。いいタオルを贈ると相手にも喜んでもらえるのではないでしょうか。
開店・開業祝いのお返しでおすすめの品物5:名入れ商品
開店祝い・開業祝いのお返しで名入れ商品も人気です。
最近では、ASKL(アスクル)のような文房具購入カタログでも気軽に名入れサービスをオーダーできる時代。美容室などはショップの名前を覚えてもらえ、キャンペーン時のノベルティとしても使えるアイテムです。
名入れ商品で人気なのは、文房具ではボールペン、シャープペンやクリアファイルなど。お菓子ではチロルチョコやキットカットなどで写真や文字入れができるサービスがあります。人気の商品では日本酒もオリジナルラベルのシールを作り名入れにすることができたりもします。
開店・開業祝いのお返しでおすすめの品物6:その他
開店祝い・開業祝いのお返しで、上で紹介した以外の商品では、食品や飲料など「消えもの」が人気です。
相手の好みにもよりますが、コーヒーや紅茶、緑茶などのお茶も人気です。
お披露目会での引き出物は、企業の場合は自社商品を配布することもあります。そう考えると開店祝い・開業祝いのお返しは相手が喜ぶのなら何でもOK。化粧品会社なら化粧品をお返しにする、食品会社なら食品を、美容院では扱うシャンプーを配布しても大丈夫です。発想の転換でいろんなものを贈ることができると実感できます。
開店・開業祝いのお返しは経費計上できる?【豆知識】
開店祝い・開業祝いのお返し、贈った費用は経費として計上することができるのでしょうか。結論から伝えると、経費計上できます。
経費は「接待交際費」として計上ができます。
開店費用の「仕入れ」とは違う勘定にしてください。
内祝いはお祝いとしてもらったお祝い金、商品券も計上しておく必要があります。SOHO(ソーホー)など、経営者、自営業者だと勘定があやふやになってしまうこともありますが、贈ってもらったものもきちんと書いておきましょう。
※詳しくは税理士さん、会計士さんにご確認ください。
開店・開業祝いのお返しの時期・タイミングはいつ?
開店祝い・開業祝いのお返しの時期はいつまでに送ればいいのでしょうか。
お披露会に参加した人は当日に引き出物としてお返しをします。その他、加えてプレゼントを送ることもあります。お披露目会に参加できなかった人にも2週間以内にお返しするようにします。
披露会に参加した人は2000円程度までが適当。パーティーに不参加だった人はもらった物の半額程度のお返し(半返し)をします。
できるだけ早めに贈ることで誠意を伝えることができます。
開店・開業祝いのお返しが遅れたらどうする?
開店祝い・開業祝いのお返しは、いつまでにするべきなのかのマナーはありません。ただ、送られた側のことを考えて送るようにしましょう。アドバイスとしては、できるだけ早めに送った方がいいです。
相手に商品が届いて「これっていつの内祝いなの?」と思われるようなタイミングよりも早く送ります。
お返しが遅れたと感じるなら同封の手紙やはがきに遅れて申し訳ない件や、LINEやメールで「遅れてすみません」など、商品が届く前に連絡をしておくと親切です。